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2018.06.15 【マイナンバーカードがなくてもe-Taxが利用できるようになること】新潟の税理士がお送りするブログ

マイナンバーカードがなくてもe-Taxが利用できるようになること

 

e-Taxを利用してますか?
これまでe-Taxを利用して確定申告をするためにはマイナンバーカードが必要でした。
ところが平成31年1月の確定申告から、マイナンバーカードがなくてもe-Taxで確定申告ができるようになりそうです。
ID・パスワード方式でのe-Tax利用が可能になります。

ID・パスワード方式でのe-Tax利用とは

ID・パスワード方式が利用できる対象

e-Taxホームページの「確定申告書等作成コーナー」で利用できるとされています。
確定申告書等作成コーナーから書類の作成を行うことができるものでしか利用できないということですね。
ですので青色申告決算書を作成するのには利用できそうです。

必要なもの

  • ID・パスワード(税務署で発行してもらう)
  • e-Taxするための要件を満たしたPC・スマートフォン

 

ID・パスワードの取得方法

ID・パスワードは平成30年4月以降に発行してらえるとのことですので、所轄の税務署に行って発行手続きをすることになります。
その際には「税務職員との対面で本人確認」が条件となりますので、運転免許証などの本人確認書類が必要です。
ID・パスワードは無料で取得することができます。

 

注意事項

ID・パスワード方式はマイナンバーカードとICカードリーダライタが普及するまでの暫定的な措置だそうです。その他、以下のような点に注意が必要となります。

  • 確定申告書等作成コーナーを利用せずに、会計ソフトなどで申告書を作成した場合にはID・パスワード方式でのe-Tax利用はできません。
  • e-Taxホームページでのメッセージボックスの閲覧には電子証明書が必要です。

 

なぜe-TaxにID・パスワード方式が導入されるのか

ID・パスワード方式が導入されますが、そもそもe-Taxでは今後ID・パスワード方式をメインの方式にしていこうというわけではありません。あくまで目指しているのはマイナンバーカードを利用した方式です。

 

国税庁ホームページの言葉を借りると、ID・パスワード方式は「[e-Tax利用の簡便化](https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/campaign/h30/Arp/04.htm)」の中の一つの施策でしかありません。
ID・パスワード方式ではなく従来のようにマイナンバーカードを利用する方式でのe-Tax利用の簡便化も図られています。(これまではマイナンバーカードを取得後、事前に税務署長へ届出をし、e-Tax用のID・パスワードの通知を受けることが必要でしたが変更後は不要になります)
このように本命であるマイナンバーカード方式を推進していきたいという中で、マイナンバーカードを持っていない人のために暫定的な措置をとり、e-Taxの利用促進をしたいということなんだと思います。

 

それからマイナンバーカード方式の場合、カードを読み込むためのICカードリーダライタが必要になります。
普段よく使うものならまだしも、年に数回のための出費と思うと敷居が高く感じますので、まずはe-Taxを利用してもらうことを目的に、ICカードリーダライタがなくても利用できるID・パスワード方式が導入されたのではないかと推測します。

 

電子申告化の流れ

平成30年度税制改正で大法人の法人税の申告はe-Taxによって行わなければならないこととされました。
このように国として電子申告の利用を広げていきたいという意向と、税金の申告だけでなくたくさんのことがパソコンやスマートフォンだけでどんどん完結できるようになっている世の中の趨勢を考えると、今回のマイナンバーカードなしでもe-Taxから確定申告ができるようになるというのは合致した流れのように感じます。

 

一方で、マイナンバーカードに関しては、全国の交付枚数率(普及率)は10.7%、新潟県では7.7%となっており(総務省「マイナンバーカード交付状況(平成30年3月1日現在)」より)、平成28年1月からスタートして2年以上たったことを考えるとあまり高い数字ではないようです。
マイナンバーカードの普及率が低いということは、e-Taxを普及させたいという点から考えるとやっぱりネックになってしまいます。

 

マイナンバーカードについて

それではなぜマイナンバーカードがあまり流行っていないのか?
その理由のひとつとして、やはり取得にちょっと手間がかかってしまうことがあげられると思います。
新潟市のWebサイトを見てみる(※)と、マイナンバーカードの申請から受取の案内が届くまでに概ね1ヶ月だそうです。

 

これはひとつ時間上の手間です。
マイナンバードの申請は、個人番号カード交付申請書と顔写真があれば郵送・PC・スマホ・まちなかの証明写真機ですることができます。
申請して概ね1ヶ月で発行の通知書が来たらそれをもって市役所等に受け取りにいきます。
お仕事しているとなかなか開庁時間に行くことができなかったりしますから、これも手間と感じる理由です。

 

マイナンバーカードは身分証明書として使える、コンビニで住民票の写し等を交付できるというメリットはありますが、取得に時間もかかりますし確かにちょっと手間に感じるもしれません。

ID・パスワード方式のメリット

というわけでマイナンバーカードをもっていないくてもe-Taxが使えるというID・パスワード方式が登場するわけですが、どんなメリットがあるのでしょうか。

 

ひとつはやはり確定申告期の混雑する税務署に行かなくてもすむことです。
どうしても確定申告の時期は混むので、同じ一度税務署に行くならID・パスワードの取得のために混んでいない時期に行った方が楽です。
それからe-TaxしてみたいけどICカードリーダライタを購入するのはちょっとという人が試してみるにはいいと思います。

 

e-Taxで確定申告をしようという方は、もうマイナンバーカードを持っているかもしれません。
青色申告の際に、e-Taxを利用しないと受けられない控除が出てきそうな話もあります。
あくまでID・パスワード方式は暫定的な措置とのことですが、これからe-Taxで確定申告をしようとお考えの個人事業主の方や、サラリーマンでも副業されている方など確定申告が必要となる方などは、IDとパスワードを利用したe-Taxからの確定申告に挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
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