2018.05.18 【IT導入補助金2018の概要と流れ】新潟の税理士がお送りするブログ
IT社会と言われるようになって久しい昨今ですが、みなさんの会社でもクラウドでのデータ管理、マーケティングツール、コミュニケーションツールやWeb利用など多かれ少なかれITツールを利用されているのではないでしょうか?
お客さまよりご相談をいただきましたので、IT導入補助金について調べてみました。
IT導入補助金とは
「日本国内で実施され」「IT導入支援事業者が登録するITツールを導入する事業」に対して実施される補助金です。経済産業省の監督のもと一般社団法人サービスデザイン推進協議会が事務局となっています。
補助対象となる事業内容が重複する場合は、この他の国の補助金と併用することはできません。
登録された自社のニーズに合ったIT導入支援事業者及びITツールを選び、選んだIT導入支援事業者とともに相談・申請などを行います。
つまり、任意のITツールを導入したいから補助金ください、というわけにはいかないということですね。
H28年度補正予算事業で実施されたIT導入補助金と比べると補助金総額が増大しましたが、1件あたりの上限額は減少しています。
そのため、補助金を受けることのできる事業者数がずっと増えています。
補助金の上限額
上限額 | 50万円 |
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下限額 | 15万円 |
補助率 | 1/2以下 |
一次公募のスケジュール
交付申請期間 | 2018年4月20日(金)~ 2018年6月4日(月) |
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交付決定日 | 2018年6月14日(木) |
事業実施期間 | 交付決定日以降~ 2018年9月14日(金) |
事業実績報告期間 | 2018年6月28日(木)~ 2018年9月14日(金) |
交付申請期間はもうスタートしていますので、補助金の申請をお考えの場合はお早めにご検討ください。
IT導入支援事業者とは
各種ITツールを扱うITベンダーやサービス事業者のことです。
つまり、ITツールを提供する側とタッグを組んで申請することになります。
新潟県では、2018年5月11日時点で30数社がIT導入支援事業者として登録されていました。
IT導入補助金の対象となる事業者
それではみさなんの会社は補助金を受けることが可能でしょうか?
IT導入補助金は日本国内で事業を行う中小企業・小規模事業者向けの補助金となっています。
その他にも条件があるようなので、詳しくはIT導入補助金のホームページをご確認ください。
なお、下記条件の場合加点対象となるようです。
- おもてなし規格認証2018を取得している
- 固定資産税ゼロの特例を措置した自治体に所属している
- 地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画が承認されている
- 地域未来牽引企業として認定されている
IT導入補助金申請の対象となるITツール
サイトに掲載されているITツールの中から選択するようです。掲載されていないITツールは補助金の対象外です。
H28年度補正予算事業の対象となったITツールの一覧から見ると、ITツールの業務機能は「財務・会計管理」「人事シフト」「原価管理・業務管理」「コミュニケーション」「顧客管理」「決済」「販売・店頭」「受発注」「給与」「コア機能以外」などと分類されているようです。
事業所内の2部門以上に影響のあるITツールが対象ですので、これらの業務機能を複数持ったITツールが対象となっているということでしょう。
業務ツールにチャット機能がついていたり、営業系ツールと経理系ツールが1つになっているイメージでしょうか。
税理士事務所でも普段利用する会計ツールにも、1つのツールの中に「財務・会計管理」や「コミュニケーション」「顧客管理」などが入っていることが多いです。
その他にも新規ホームページの制作やクラウド系のツールなどがありました。
H29年度補正予算事業IT導入補助金の流れ
1.IT導入支援事業者及びITツールの選定
申請にはIT導入補助金ホームページに「経営診断ツール」での診断を行います。経営診断ツールを活用して作成した事業の生産性向上のための事業計画が交付申請時に必要となります。
生産性向上のためにどのようなツールが必要か選考し、IT導入支援事業者を選定します。
また、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」の宣言が必要となります。
ここまでが事前準備です。
2.交付申請~交付決定
IT導入支援事業者と商談を行い、商談が成立したらIT導入支援事業者から招待をうけ「申請マイページ」で登録を行います。
IT導入支援事業者へ申請内容の確認をしてもらい最終承認をしたら、IT導入支援事業者から代理申請を行ってもらいます。
このように交付の申請そのものはIT導入支援事業者から行われます。
なお、一次公募の交付申請は2018年6月4日(月)までとなっています。
外部審査委員会による審査が行われます。交付決定となった場合、務局より『交付決定通知』が通知され、補助事業者となります。
3.事業開始~事業完了
交付決定後、補助金事業を開始します。
「交付決定」を受ける前に契約・発注・支払い等を行った場合は補助金を受け取ることができないので注意が必要です。
4.業実績報告~補助金額確定
事業が完了したらIT導入支援事業者とともに事業実績報告を作成します。
事業実績報告はIT導入支援事業者が代理で報告します。
一次公募の事業実績報告期間は2018年9月14日(金)までとなっています。
5.助金交付
事業実績報告が行われたのちに補助金の額が決定し、補助金が交付されます。
6.実施効果報告
事業終了後5年間、4月1日から翌年3月末日までの1年間における生産性向上等に関する情報を報告することが必要です。
以上がIT導入補助金(2018)の概要と申請の流れです。
今回は補助金を受けられる事業者の目線でまとめました。
その他詳しくはIT導入補助金ホームページをご覧ください。
弊社では経営革新等支援機関として事業計画作成支援も行っております。
※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
法改正等により記載内容との相違がある場合がございます。
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