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2018.10.05 【収入印紙ってなんだろう? – 収入印紙と印紙税】新潟の税理士がお送りするブログ

収入印紙ってなんだろう? - 収入印紙と印紙税

 

先日、区役所にてパスポートの申請をしてきました。
パスポート用の写真を準備せずに行ったのですが、区役所内に写真撮影スペースがあって助かりました。しかも、3分写真のような機械ではなく、ちゃんと写真屋さんのスタッフさんがとってくれるので、安心。

 

区役所もどんどん便利になってるんですね。
行き当たりばったりで区役所に行きましたが、無事申請できました。
来週、収入印紙を貼って受取にいきます。
もちろん、収入印紙も区役所で購入できるとのこと。

 

それにしてもこの収入印紙、地味に高いんですよね(笑)
なんで貼らなければいけないんでしょうか。

収入印紙とは?

収入印紙とは、国に納めるべき税金(主として印紙税)や手数料などの徴収のため、政府(財務省)が発行している証票です。

なるほど、パスポートの申請に収入印紙を貼る理由は、国に対する手数料を払う必要があるからなんですね。

ちなみに、一緒に貼る「収入証紙」は、都道府県に対する手数料や使用料の納付を行うために、地方自治体が条例に基づいて発行している証票です。

つまり収入印紙と収入証紙では、収納先(お金が入るところ)が「収入印紙→国、収入証紙→都道府県」と違います。

収入印紙はどんな時に貼る?

収入印紙は印紙税の納付をする際や、政府に対する許可申請(パスポート申請など)の手数料を払う場合に利用されます。
大抵、書類の所定の箇所に印紙を貼付けする部分が設けられていますのでそこに印紙を貼り、印章又は署名で消印することによって、印紙税等の納付ができます。

※許可申請時に収入印紙を貼る場合、各種の申請様式において「印紙は消印しないこと」と記載されていることがあります。
ご注意ください。

印紙税の納税義務はいつ発生する?

「収入印紙は印紙税の納付をする際に利用される」と書きましたが、そもそも印紙税の納税義務とはどのような場合に発生するのでしょうか?

印紙税法で定められている「課税文書」というものを作成した場合に、その作成者が納税義務を負うことになります。

課税文書と一言でいっても様々な種類(20種類)があります。 

国税庁のホームページに印紙税法別表第一(課税物件表)がまとめてありますので、詳しくはそちらでご確認ください。

 

たくさんの種類がありますが、この中で特に気を付けたいのが 第17号の1文書の「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書」です。
売上代金に係る受取書・・・
つまり領収書(レシート)も課税文書にあたります。

 

記載された受取金額 印紙税 記載された受取金額 印紙税
5万円未満 非課税 5万円以上100万円以下 200円
100万円を超え200万円以下 400円 200万円を超え300万円以下 600円
300万円を超え500万円以下 1千円 500万円を超え1千万円以下 2千円
1千万円を超え2千万円以下 4千円 2千万円を超え3千万円以下 6千円
3千万円を超え5千万円以下 1万円 5千万円を超え1億円以下 2万円
1億円を超え2億円以下 4万円 2億円を超え3億円以下 6万円
3億円を超え5億円以下 10万円 5億円を超え10億円以下 15万円
10億円を超えるもの 20万円

 

表は売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書に記載された受取金額ごとの印紙税の金額です。

 

こちらの表によると、5万円以上の領収書を作成した場合に、印紙税が発生します。
以前は3万円以上の領収書を作成した場合に印紙税がかかっていましたが、平成26年4月1日より、印紙税の非課税範囲が3万→5万に拡充されました。
平成26年4月1日というと、皆さん覚えていますか・・・
消費税が5%から8%に引き上げられたときですね。

 

消費税と言えば、印紙税の判定基準となる金額は、税込・税抜のどちらで判定するのでしょうか?
これについても、国税庁ホームページのタックスアンサーに回答がありました。

普段の領収書(第17号文書)については、領収書にその取引にかかる消費税額等がいくらであるか明らかに記載されている場合につき、税抜で判断することが可能なようです。

上記のタックスアンサーでは、消費税額が明らかに記載されている場合とはどのようなものなのか、いくつか例をあげられています。

収入印紙を貼り忘れると・・・

収入印紙を貼り忘れると、過怠税が発生します!!
過怠税は納付しなかった印紙税の額とその2倍に相当する金額との合計額(印紙税額の3倍!!)の税額がかかります。
ただし、作成者が自分で貼り忘れに気づき自分で納付する場合は、印紙税の額とその10%(印紙税額の1.1倍)を納めることになります。

 

とにかく、5万円以上の領収書には収入印紙を貼る!!、ということを忘れないようにしましょう。

印紙税はいつからあるの?

日本で印紙税が始まったのは明治時代です。
地租改正(土地・租税制度改革)が行われた際に、印紙税が導入されたそうです。
しかし、世界では日本で印紙税が導入されるもっと前から印紙税が始まっていたようです。

 

印紙税は、1624年にネーデルランド(現在のオランダ)で、当時の税務職員により考案されました。
当時のネーデルランドは、八十年戦争の長期化により、財政が厳しい状態でした。そこで、国民に重税感を与えずに税金を徴収する方法として印紙税が生まれたそうです。
なるほどね・・・。

※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
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