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2017.04.21 【中小企業経営強化税制】新潟の税理士がお送りするブログ

皆さんは平成29年4月1日より税制改正が公表されたことをご存知ですか?

今回は税制改正の中小企業経営強化税制についてご説明いたします。

 

中小企業経営強化税制とは、経営向上計画の認定を受けた中小企業者などが平成29年4月1日から平成31年3月31日までの期間に一定の設備(経営力向上設備等)を新規取得等して指定事業の用に供した場合、取得価格までの特別償却(即時償却)と取得価格の7%の税額控除(特定中小企業者等は取得価額の10%の税額控除)を選択できるというものです。

また、従来の機械装置に加え、空調設備、業務用冷蔵庫やセルフレジなどの建物付属設備や器具備品などを広く対象に加えることで、サービス業も含めて広く中小企業の生産性の向上に資する措置へと改組されました。

 

中小企業者等および特定中小企業者等とは

  • 資本金もしくは出資金の額が1億円以下の法人
  • 資本金もしくは出資金を有しない法人のうち常時使用する従業員数が1,000人以下の法人
  • 常時使用する従業員数が1,000人以下の個人
  • 協同組合等

大まかな目安としては、資本金が1億円以下であれば中小企業者等、さらに3,000万円以下であれば特定中小企業者等ということです。

 

一定の設備について

一定の設備(経営力向上設備等)とは大きく生産性向上設備(A類型)と収益力強化設備(B類型)に分けられます。

A類型:「生産性向上設備」

対象設備のうち、次の2つの要件を満たすものです。

・一定期間内に販売されたモデル(最新モデルでなくてもよい)

・経営力の向上に資するものの指標(生産効率・エネルギー効率・精度など)が旧モデルと比較して年平均1%以上向上している設備

〈対象設備〉

設備の種類 用途又は細目 最低価額 販売開始時期
機械装置 全て 160万円以上 10年以内
工具 測定工具及び検査工具 30万円以上 5年以内
器具備品 全て 30万円以上 6年以内
建物付属設備 全て 60万円以上 14年以内
ソフトウエア 設備の稼働状況等に係る情報収集機能等を有するもの 70万円以上 5年以内

参考:中小企業庁HP

 

「収益緑強化設備」B類法

年平均の投資利益率が5%以上となることが見込まれることにつき、経済産業大臣(経済産業局)の確認を受けた投資計画に記載された投資の目的を達成するために必要不可欠な次の設備

〈対象設備〉

設備の種類 用途又は細目 最低価格
機械装置 全て 160万円以上
工具 全て 30万円以上
器具備品 全て 30万円以上
建物付属設備 全て 60万円以上
ソフトウエア 全て 70万円以上

参考:中小企業庁HP

 

設備の取得時期について(A類法、B類法共通)

経営力向上設備等については、基本的には経営力向上計画の認定後に取得することが必要です。しかし、設備取得日から一定期間内に経営力向上計画が受理される場合には例外的に認められる場合もあります。

また、この制度の適用を受ける場合には遅くとも設備を取得し事業の用に供した年度内に認定を受ける必要があります。

 

『原則』・・・経営力向上計画の認定を受けてから設備を取得

①工業会証明書(A類法)、経済局確認書(B類法)申請

②業会証明書(A類法)、経済局確認書(B類法)取得

③経営力向上計画 申請(受理)

↓標準処理期間30日

④経営力向上計画 認定

⑤設備取得・事業併用

 

中小企業経営強化税制創設で、生産性向上設備投資促進税制廃止後も即時償却が可能になりました。今年納める税金が多くなってしまうという方や新しい設備を購入しようと考えている方にとって有効な制度で節税にも繋がるので上手く活用していきたいですね。

 

※詳しい設備・価額・販売開始時期等につきましては中小企業庁HPをご覧ください

 

※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
法改正等により記載内容との相違がある場合がございます。
あらかじめご了承ください。

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