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2011.12.09 【株式譲渡損失と確定申告】新潟の税理士がお送りするブログ

皆さん、今年もあと1カ月を切りました。冬支度の準備はお済ですか?
私も早めにタイヤ交換を考えている阿部です。
さて、今年は東日本大震災で大変な1年となりましたが、日本経済は円高、株安で企業にとって不安続きでした。

 

ところで、今年は、「上場株式を売却したが、株価が下落して売却したため損をしたので確定申告は必要ない」と思っている方も多いと思いのではないでしょうか。
しかし、確定申告をすることで後々税金が大きく変わってくる場合があることをご存知ですか?

 

それは上場株式の譲渡損失の繰越控除という制度のことです。

 

株式譲渡損失と確定申告

上場株式を売却して損失が生じた場合に、確定申告するかしないかは納税者の選択にまかされていますが、損失を確定申告書に記載し申告することで、翌年以降3年間にわたり確定申告することにより、株式の譲渡所得の金額から損失を繰越控除できます。

 

例えば

平成23年分→→譲渡損失あり+確定申告あり
平成24年分→→株式譲渡なし+確定申告なし
平成25年分→→譲渡利益あり+確定申告あり

 

このような場合、平成25年分の譲渡利益から平成23年分の損失を控除できません。
この譲渡損失を繰越するためには、平成24年分において株式の譲渡がなくても損失を繰越すための確定申告をすることが必要になります。

 

すなわち、株式の譲渡損失が生じたら、以後3年間は株式の譲渡がない場合でも確定申告しないと損失の繰越控除ができなくなるので注意してください。

 

なお、更に具体的な内容や、これから確定申告などをお考えの場合で解らないことがありましたら、ご説明させていただきますのでお気軽にご一報ください

※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
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