2011.05.13 【ふるさと寄付金(ふるさと納税)】新潟の税理士がお送りするブログ
今週担当の桜井です。
新緑がまぶしく、清々しい季節になりました。
GWもあっという間に終わり、移動中の車から田んぼを眺めると、ほとんど田植えも終わり、米どころ新潟を改めて感じます。
農家の皆さま大変ご苦労様でした。
「震災を受けて田植えが出来ない方の分まで、心を込めて作業をさせて頂きました。」と語っていた農家の方もいました。
頭が下がる思いです。
被災された多くの方の一日も早い復興を心よりお祈りせずにはいられません。
さて、今回は被災された方のために個人で何か出来る事は無いかと考え、「ふるさと寄付金」についてお話ししたいと思います。
ふるさと寄付金(ふるさと納税)制度
ふるさと寄付金(ふるさと納税)とは、自分の故郷や応援したい自治体など、居住地以外の都道府県・市区町村へ寄付(納税)する制度のことです。
そもそもは2007年、北海道夕張市が財政再建団体となって事実上破綻したことをきっかけに、都市部と地方の税収の格差を是正する目的で導入された制度です。
ただ、居住地以外への納税は、行政サービスの対価として税金を支払う受益者負担の原則になじまず、また徴税事務やコストが大きくなる事もあって寄付金方式に落ち着いたようですが、なかなか本来の目的であった自治体間の税収格差を調整する構想とはほど遠いものになっているようです。
そこで、今、被災された方の復興を支援するための一つの方法としてこの制度を活用することが注目されています。
つまり、自治体間の税収の調整の目的で創設された制度ですが、被災された方の復興支援として活用するという事です。
総務省では、この制度をより活用しやすくするために、被災地の県や市町村に直接寄付する以外にも「日本赤十字社」や「中央共同募金会」などに東北関東大震災義援金として寄付することも出来るようになりました。
以前もこのブログで義援金について触れましたが、集まった義援金は、被災地方団体が関係機関と組織する義援金配分委員会で配分され、被災者に届けられるようです。
また、この「ふるさと寄付金(ふるさと納税)」制度を利用すると、「ふるさと寄付金」として所得税と個人住民税で控除(還付)が受けらます。
この控除(還付)額は、所得税と個人住民税を合わせて概ね「寄付金額-5,000円」となります(ただし上限あり)。
たとえば、給与収入が500万円の人が1万円の寄付で5,300円、3万円の寄付で25,300円が控除(還付)されます。
ただし、この控除を受けるためには、銀行振り込みにより募金団体を通じて行った場合は振込書の控を添付して来年3月15日までに最寄りの税務署に確定申告を行う必要があります。
ふるさと寄付金(納税)、皆さんも活用してみてはいかがですか?
(個人の方が義援金を寄付した場合の税務上の取り扱いについては、以下のリンクから2011年3月25日のブログも参照して下さい)
【東日本大震災に係る義援金等を個人で寄附した場合の税務上の取り扱いについて】
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