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2017.08.04 【高額医療費制度について】新潟の税理士がお送りするブログ

今回は大きな病気や怪我や入院など医療費の自己負担額が高額となってしまった際に利用できる高額療養費制度についてご説明したいと思います。

高額療養費制度について

高額療養費制度とは、同一月(1日から月末まで)にかかった医療機関等での医療費の自己負担額が高額となった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。70歳未満の方で、医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。

〇払戻額は医療機関から提出されたレセプト(診療報酬明細書等)1件ごとに 確認します。同一人でも医科、歯科別、入院・通院別となります。

〇診療月以前12ケ月間に3ヵ月以上高額療養費 の支給を受けている(限度額 適用認定証を使用して自己負担限度額までの支払となっている)場合、4ケ 月目から多数該当となります。

〇同一世帯(被保険者と被扶養者)で同一月に21,000円以上の自己負担(70歳 未満)が複数あるときは、合算対象となります。

〇70歳未満の人は5段階、70歳以上では4段階に自己限度額が分かれています。

 

 

70歳未満の方の自己負担限度額区分

所得区分 自己負担限度額 多数該当
(標準報酬月額83万円以上の方)
(報酬月額81万円以上の方)
252,600円+(総医療費
-842,000円)×1%
140,100円
(標準報酬月額53万~79万円の方)
(報酬月額51万5千円以上~81万円未満の方)
167,400円+(総医療費
-558,000円)×1%
93,000円
(標準報酬月額28万~50万円の方)
(報酬月額27万円以上~51万5千円未満の方
80,100円+(総医療費
-267,00円)×1%
4,400円
(標準報酬月額26万円以下の方)
(報酬月額27万円未満の方)
57,600円 44,400円
(低所得者)
(被保険者が市区町村民税の非課税者等)
35,400円 24,600円

 

参考:全国健康保険協会新潟支部 HP

(70歳以上の方や詳しい内容は全国健康保険協会新潟支部HPをご覧ください。)

 

今まで3区分でしたが5区分に変更されました。特に標準報酬月額83万円以上の人の負担が大きくなることがわかります。

 

高額医療制度の注意点

高額療養費制度には注意点もあります。

〇病院に払う費用の中で、食事代、差額ベッド代(差額室料)、先進医療など、保険の対象範囲とならない費用は高額療養費制度の対象にならないということ。

〇同じ窓口負担金でも、月をまたぐと自己負担額が増えるということ。

 

 

病気や怪我で高額な治療費がかかるとき、心強い味方になってくれる高額医療制度について、説明してきました。高額療養費制度のポイントは年齢や年収によって自己負担限度額が異なること、多数回該当や世帯合算など負担軽減のための制度があるということです。

注意点は月をまたいでしまうと自己負担額が増えること、食事代・差額ベッド代・先進医療は対象外となることです。

高額医療制度は、保険証を持っていれば誰でも利用することができる制度なので大きな病気や怪我などになってしまった時には是非利用しましょう。

※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
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