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2011.04.01 【法人が義援金等を寄付した場合の取り扱い】新潟の税理士がお送りするブログ

今週担当の小嶋です。

私の住む新潟市も、最近少しずつ暖かくなり、春が近づいて来ている感じがやっとしてきました。

先週お邪魔したお客様の庭では、梅の花が咲き始めていました。

とはいえ、朝晩のひんやりとした空気に触れると、本格的な春の到来はまだもうちょっと先なのかな、とも思います。

東日本大震災で被災された方々にとっては、春を楽しむ余裕などないかもしれませんが、すこしずつでも復興していくことを信じて、頑張っていただきたいと思います。

 

法人が行う寄付行為と損金

今回は、法人が行う寄付行為についてお話しします。

東日本大震災の義援金等を寄付した場合、義援金等が「国又は地方公共団体に対する寄附金」(国等に対する寄附金)、「指定寄附金」に該当するものであれば、支出額の全額が損金の額に算入されます。

「国等に対する寄附金」には次の①、②、③又は⑤に掲げる義援金等が、「指定寄附金」には次の④に掲げる義援金等が該当します。

 

① 国又は地方公共団体に対して直接寄附した義援金等

② 日本赤十字社の「東北関東大震災義援金」口座へ直接寄附した義援金、新聞・放送等の報道機関に対して直接寄附した義援金等で最終的に国又は地方公共団体に拠出されるもの

③ 社会福祉法人中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための基金」として直接寄附した義援金等

④ 社会福祉法人中央共同募金会の「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」(平 23.3.15 財務省告示第 84 号)として直接寄附した義援金等

⑤ 募金団体を経由する国等に対する寄附金

※上記①~⑤は前回お話した個人の方が義援金等の寄付行為を行った場合と同じです。

 

また、上記寄付金に該当するものであっても、その全額が損金算入されるためには、
確定申告書の別表 14(2)「寄附金の損金算入に関する明細書」の「指定寄附金等に関する明細」に寄附した義援金等に関する事項を記載し、義援金等を寄附したことが確認できる書類を保存する必要があります。

 

詳しくは、こちらをご覧下さい。

 

ちなみに、通常法人が寄付を行った場合は、その寄付金の内容によって、支払った金額が全額経費にはならないことがあります。

これは、寄付金が法人の事業活動に直接関係なく支出されるもので、事業上の経費としての性格が乏しいためです。

しかし、その寄付行為によって、法人の事業が円滑に行われるという効果も期待できるということも言えます。

そこで、法人税法では、法人の資本金額と所得金額を基礎として計算した損金算入限度額までの金額を損金として、これを超えた部分については所得金額の計算上、損金の額に算入しないこととされています。

 

寄付も大事ですが、普段の生活でできる節電なども大切なことです。

一日も早い被災地の復興を祈りつつ、できる限りのことをしていきたいと思います。

※当ブログの記事は執筆時の法律に従って書かれています。
法改正等により記載内容との相違がある場合がございます。
あらかじめご了承ください。

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