2021.10.22 【太陽光発電の余剰電力の売却に対する消費税の取り扱いについて】新潟の税理士がお送りするブログ
最近街を歩いていると屋根の上に太陽光発電がある家をよく見るようになりました。また、持ち運びできるソーラーパネルも販売されているようで昔に比べ太陽光発電は身近なものになったと思います。
さて、太陽光発電をしていると自分たちの生活では使用しきれずに残った余剰電力を電力会社に売却することがあります。この場合において、余剰電力の売却に消費税はかかってくるのでしょうか?
1.消費税の課税対象となる取引のおさらい
消費税の課税となる取引とは、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等を言います。
では、個人が行う取引はどうなるのでしょうか?
個人が生活に使用している資産を譲渡する場合は課税の対象にはなりません。
しかし、反復・継続・独立して行われるものは課税の対象になります。
2.余剰電力の売却はどちらに該当するか
1.では消費税の課税対象となる取引について見てきました。
では、1.を参考にしていくと余剰電力の売却の取り扱いはどうなるのでしょうか?
余剰電力とは普段の生活では「使用しきれずに余った場合に」電力会社に売却しているものです。
つまり、生活に使用している資産の譲渡を行っていることになり非課税となるのです。
3.自宅の太陽光発電の電力売却に消費税かかる場合
余剰電力の売却は非課税に該当しそうです。
では、発電した電気を生活には使用せずその全部を売却する契約(全量売電)を電気会社とした場合は、どうなるのでしょうか?
太陽光発電は太陽光により定期的に電力を生成します。そしてその電力を生活には使用せずに数年間に渡って電力会社に売却する契約になります。
1.に当てはめてみると、個人が行う反復・継続・独立して行われる取引になり課税の対象になります。
4.最後に
技術の発展や環境保護の観点から太陽光発電はさらにより身近になっていくと思います。
もし自分達が太陽光発電を始めた時には、生活に使用するだけでなく余剰電力の売却を利用していくことでより生活を豊かにしていきたいものです。
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